2009-01-20
南へ
喋喋喃喃と、この人に迫りたいだの越え出てゆくべきだのましてやこの人でなくてはならないなどと言うのは、あなたがたわたくしたちのあいだで延々と繰り返されてゆくのでしょうきっと、これからも、これまでよりも強く、強く肩を捩り擦れあうような仕草とともに、立ちこめるように仄かに青白く揺れる四角いあかりのもとで、いま仮に、確かに見つめあうのならば濡れた瞳と瞳に映る己の姿とその像が見る己の姿、逸らず、静かにかさねあわせて逃がさぬように、中心に据えた夢、絞り上げるフォルム、閃き雲は千切れ彼方へそして、星の瞬きがやってくる。抱きかかえたままの瞳の洞がゆっくりと開き、見事な冬の星座を見上げている。
登録:
投稿 (Atom)